どうしたものか。
夜の訪れを眺めているのに、ここまでの旅路ばかりを思い出す。
今日が特別というわけでもないのに、記憶という瓦礫の破片を一つ一つ手に取って眺めている。
始まりなんてわからないけど、色々あったなと思う。
宝物を増やし、大いに笑い、多くを裏切り、たくさんの不具合を頭の隅に押し込んで、
「ここからが新しい日だ」と言い聞かせながら、たくさんの「新しい日」を作ってきた。
辛くて駄目だと嘆いた事もあった、涙なんか止まらなくてもいいと思った時もあった。
でも、いつだって何かに光を見てきた気がする。
今夜も誘われるように、この場所に来た。
どうしてこの夜景を観たかったのか、感覚的にわかった気がする。
だから、ここに居るべきではないと感じた。
自分をたくさん見つけなければダメだ。
どうしたものだろうか。
夜の訪れを眺めていたのに、明日を見たくなった。
では、また。